北海道の道を走るために

北海道の道の特徴

私自身は北海道生まれ、北海道育ちですので、本州の道は旅行でしか知らないのですが、北海道の道は概して幅が広いことが特徴です。これは冬期の雪を路肩に積み上げる関係もありますが、ともかく土地が十分にあるからというのが大きいです。従って自転車で走る路肩のスペースも十分にある場所が多いのです。路面も比較的整備されているところが多いです。一級国道よりもむしろ田舎の農道の方が使用頻度が低い分路面は荒れていないくらいです。こういった道を選んで走ると非常に快適な旅が出来ることがあります。さらに最近では自転車専用道の整備が少しずつ進んでいます。かつての鉄道跡地が自転車道になっているケースが多いですから、結構な走り応えある道路です。利用者が少なくて整備が不十分なところもありますが、それを割り引いても恵まれた環境だと思います。このように自転車天国とも言えるような北海道ですが、一方で道が良い分スピードを出す車も多いですから走行には十分注意して下さい。

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北海道の地図です。このように14の支庁(現在は地域振興局という)行政区に分かれます。上川、十勝、網走の境界部分は大雪山系です。日高と十勝の境界が日高山脈になります。この二つは容易に道を開くことが出来ませんから、越えるルートは限られます。北から北見峠、石北峠、三国峠(以上が大雪山系)日高山脈はわずかに国道236号の天馬街道だけです。(狩勝峠と日勝峠は日高の北になります)網走ー根室間が知床連山です。これを越えるのは羅臼岳の肩を越える知床峠だけです。(根北峠は半島の基部)石狩ー空知ー上川は広大な石狩川流域の平野部がつながっており、平坦なコース取りが可能です。同様に十勝ー釧路も比較的平坦につながります。

海岸線は大体走ることが可能です。渡島半島の恵山、知内ー福島間、檜山では大成ー北檜山間、積丹半島の積丹岬など一部、それに知床半島の大部分は道がありません。また日本海側の増毛ー浜益間、余市から檜山地方にかけての沿岸はトンネルがかなりあります。さらに日高の襟裳付近から十勝の広尾にかけての黄金道路を含む範囲は相当部分がトンネルとなることを覚悟して下さい。 黄金道路などはトンネルの途中から更に新しいトンネルを掘削するといった猛烈な工事を行っておりますので黄金トンネルと呼んだ方が良いくらいです。トンネル部は夜間通行止めになる事も頻繁にあります。夜間の走行は避けた方が無難です。

 北海道の気候

一口に北海道と言いましても道南と道北だとかなり事情が違ってきます。道南の渡島半島は本州の北端に近い感じです。噴火湾より東の胆振、日高、十勝の太平洋岸、 釧路、根室は、夏場に霧や雨が多く、思ったより気温が上がらぬものです。一方秋になるとさわやかな晴天の日が多くなるのも特徴です。後志から石狩に掛けては夏場は天気が割と安定して、暑い日には30度を超える気温となります。秋以降は前線が通る度に雨が降って気温が下がってゆきます。留萌以北は北上するにつれて気温は下がって行きます。大体名寄付近より北になると盛夏を除くと夜間は夏用のシュラフでは寒いと感じると思います。植生も大きな木が少なくなったり畑地が少なく牧草地が目立つようになったりと変化を感じられるはずです。オホーツク海側は夏場の晴天が多いのが特徴です。気温は日本海側より概して低いですが、南風が知床半島を越えて吹き込むとフェーン現象のために異様な高気温になることがあります。

北国の春は5月から、と覚えて下さい。札幌の桜の開花は大体連休の頃です。この時期でも札幌近郊のスキー場で滑ることが可能です。従って道によってはまだ冬期閉鎖になっていることがあります。6月に入ると原生花園と呼ばれる海岸線の花の名所で花が一斉に咲き始めます。高地や北の方の花は少し遅れて咲きます。陽は最も長くなり、うっかりするとテントを張ったら9時だった、ということになります。7月も中を過ぎると花の季節は終わりに近づいてゆきます。最も暑い季節です。日中の気温は30度を超えることも珍しくありませんが夜はさわやかな風が吹き、本州とは全く違うことを実感されるでしょう。さわやかな風の中で飲むビールがどんなにおいしいものか、是非味わって頂きたいものです。8月のお盆を過ぎたらもう秋風が吹きます。道北や高地では半袖では過ごせない気温になってきます。9月、10月と気温は下がってゆきますが平野では雪が降るのはまだ先です。天気の良い日は気持ちの良いツーリングが可能です。高地ではそろそろ雪が降り出します。11月になると本州の冬の感覚です。まだ自転車には乗れますが防寒対策をしなければ後悔することになるでしょう。12月。いつ雪が降るか分かりません。年によって雪がなければまだ乗れますが、一旦降れば道は凍り付いて普通のタイヤでは危険きわまりないことになります。長い距離はやめた方が良いです。この先は冬タイヤをはいたスペシャリストの世界になります。そこまでして自転車に乗るのはお勧めいたしません。