滝川から芦別、深川へ。道々の旅

滝川を起点に、主に道々を使って周回するルートを考えてみました。予想では交通量の少ない素晴らしい道が待っているはずです。

滝川までは汽車の旅。札幌駅を午前6時発の始発普通列車です。今回初めて始発に乗ったのですが、札幌駅の券売機が動き出すのは午前5時40分出あることを知りました。それまでは券も買えないのです。駅そのものはかなり前から開いておりますのでちょっと不思議な感じがします。北海道のICカード乗車券の使える範囲は札幌を中心に、北は岩見沢、西は小樽、南は苫小牧までです。(2014年6月現在)従って滝川まで行くならば切符を買う必要があるのです。始発列車はそれなりの乗客がおりますが、楽に座ることが出来ました。自転車を持った同好の士も一人いて頼もしいです。コンビニで買ったおにぎりをかじりながらガタゴトと進むと8時頃に滝川駅に着きました。同好の士は富良野行きに乗り換えたようです。私は駅前でBD-1を組み立てて準備完了です。

空知大橋付近

空知大橋付近

この日はBromptonにするかBD-1にするか迷ったのですが、知らない道でのトラブルはいやなので修理の楽なBDを選びました。滝川はちょうど駅の付近で道の交差角度が大きく変化する不思議な区画割りの町です。おそらくは札幌側からの区画と深川側からの区画割りが独立に作られた結果なのではないかと勝手に想像します。駅を出て程なく空知大橋をわたるとすぐの道を左折します。これが道々227号の起点です。早朝のせいもあるのでしょうが、交通量は少ないです。時々車が追い越してゆく程度です。路面の痛みも少ないので走行抵抗も低く、大変快適です。程なく滝川バイパスが頭上を越えてゆきます。つまり滝川バイパスからはこの道に直接入ることが出来ないのです。更に進むと高速道の下をくぐります。周囲はのどかな畑作地帯です。

歌志内付近

赤平で国道に出る

鮫淵トンネルから赤平市になります。そして空知川を左に見る頃となると赤平市に着きます。少し行くと見事な竪坑が出迎えてくれます。住友赤平炭鉱の竪坑跡です。茂尻地区の手前で歌志内との分岐になりますので左折し国道に出ます。これが38号線になります。このルート初めてのコンビニが出てきますのでとりあえず腹ごしらえを。

芦別付近

芦別にて。ガタタンを求めてさまようログ。

道なりに進んでゆくと芦別市街となりました。今回たどる予定の道々4号は町の手前から山側に入ってゆくのですが、今回は芦別道の駅に寄ることと、名物「ガタタン」を食べたかったので市街地まで入ってみることにしました。芦別の町はほぼ中央に空知川にかかる見事な吊り橋が架かっており、これを渡ると対岸には巨大な観音像がそそり立ち、その周囲にも立派な建物が建っているのが望めます。かつての芦別レジャーランド、その後「北の京あしべつ」として営業していた施設です。現在は営業を休止しているようですが観音様がとても立派で川のこちらからでも見応えがあります。問題の「ガタタン」をどこで食べるか迷いました。元祖の店は既になく、後で知ったところでは今では上芦別の店が有名ならしいのですが、当日はそんなことは分かりません。さんざん探し回った揚げ句、町中の「きんたろう」という店で「ガタタンラーメン」を食べてみました。割とあっさりとしたあんかけラーメンといった感じでしょうか。あんかけのせいで腹持ちは結構良いようです。

小金水松付近

黄金水松を目指すログ

さて腹も満たされたのでいよいよ道々4号をたどることにします。この道は新城峠を越えて深川へと向かう道なので当然ながら徐々に登ってゆくこととなります。単調な田園地帯の道です。交通量は初めから少ないですが、途中で右折して空知川橋を渡る頃にはほとんど車に抜かれることがなくなるほどの静かな道となります。極めて快適です。黄金地区には「黄金水松」という見事なイチイの木があり、これを見に寄り道いたしました。はっきり言って自転車で行くと後悔します。かなりの登りです。でも黄金水松は確かに見事な大木でありますから根性があるならば登ってみる価値はあるでしょう。新城は「芸術の町」などという幟を立てておりましたが、要するに廃校に郷土の作家の作品を集めて展示しているという事のようでした。静かな良い町です。新城峠は駐車場、トイレ、東屋があって休むには良いでしょう。眺めの良い峠の多い北海道にあっては特筆すべきほどの眺めとは言えません。それでも丘陵地帯の景色を眺めながら静かな東屋でごろ寝をするのも一興でしょう。

峠からは一気の下りとなり一瞬深川市を通った後旭川市の行政区に入ってゆきます。深川左折の青看板を無視して進み、その先の音江地区で「深川左折」の看板で左折すると最後の道々79号に入ってゆきます。だらだらとした登り道です。これまた車はほとんどおらず果樹農家の多い地帯をじりじりと登ってゆくこととなります。登り切った所が戸外炉峠なのですが標識などは一切なく、峠の展望台はここからかなり下ったところにあります。峠の名前に掛けてトトロの猫バスが畑にぽつんと置かれております。あとは深川道の駅「ライスランドふかがわ」まで一気の下りです。ライスランドはひどく混雑していますので早々にここをあとにし、出発地点まで戻ることといたしましょう。国道12号は北海道の基幹道路ですから流石に交通量が多いです。少し走ると左に奇妙な蕎麦屋が見えてきました。「ななつぼし」という店です。何しろウインドウに蕎麦屋には似合わない胸像が二体も置かれております。これはいったいどんな店なのか興味をそそられました。入り口では大工仕事をしております。これも不思議系です。店の中はかなり散らかってましたが私はこんな事ではめげません。客は一人。時間が遅かったのですね。店主は気さくな人で、頼んでから蕎麦を打つという懲りよう。その時の気分で蕎麦の量が微妙に変わるようです。「今日は大盛りに近いね」などと言いつつ出された蕎麦は中々のうまさ。サービスのコーヒーまで頂いて最後の走りとなりました。滝川道の駅を過ぎいよいよ滝川バイパスの曲がり角がやってくると二度の下りをへて滝川市街にはいって終了となります。

このルート、交通量は相当に少なく快適ですが路面は良いです。赤平、芦別はコンビニなど補給場所もあります。補給困難なのは芦別〜深川間ですが、大した距離ではないです。穴場的なルートです。距離は80km位です。

滝川芦別の道道sinjotouge

 

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