朝里峠

札幌から小樽側に走って周回するコースで最短のルートと言うとこの朝里峠となります。途中張碓の上りがあり、更に海抜50mからおよそ700mまでの中々の上りが楽しめます。このコースを回るときは断然朝里側から入ることをお勧めします。というのは朝里側の上りはきついのですが、その後の定山渓への下り、さらにそこから札幌へ戻る道はなだらかな下り基調となりますので大変楽です。これを逆にたどりますと、行きはだらだらとした上り、朝里峠の下りは猛スピードとなりますのでブレーキ無しではとても無理ですから結果的にエネルギーロスとなります。そして最後に張碓の上りが待ち構えますので気分的には憂うつです。また出発はなるべく早い時間がお勧めです。国道5号は休日の日中はかなり混みますから早い内に通過すると快適です。また朝里峠は定山渓から日本海側への抜け道ですので時間が押してくるとそれなりの交通量です。気持ちよく抜けるのは早い時刻にということです。

当日の私はというと朝5時ころスタート。国道5号は軽く流して進みます。途中のコンビニで朝食を摂るなどして一時間ほどかけて朝里着。朝里の交差点を曲がって少し上った所のサンクスで買い物をしてトイレを借りました。ここのトイレはきれいでしたね。コンビニはここと朝里インターの入り口付近に一軒あります。これを過ぎると朝里川温泉も含めてコンビニはありません。朝里の町で買い物などは済ましておくべき。トイレの方はというと朝里のダム下と上に一つずつあります。後はダムの上の駐車公園にも一つありますが、こちらは早朝はしまっておりますので注意が必要です。

さて肝心の道はというと朝里川温泉までだらだらと上って行きます。途中北海道横断道路の巨大な橋梁が頭上をまたいで行きます。この路は恐らく朝里インターの手前で道央道から分岐する形で山の中を抜けて余市方面へ伸びるのでしょう。将来は黒松内町で道央自動車道と合流する道になるはずです。朝里川温泉の静かな温泉街を抜けると朝里のダムのループ橋が見えてきます。見事なループ橋です。春先だとダムの放水を浴びるようにして登り、さらに橋の上から真正面に吹き出す豪快な水を眺められて迫力満点です。残念ながらこの日は放水はありませんでした。ダムの下にはトイレのある公園が、またダムの上に出るとちょっとした休憩公園とトイレがあります。ここからはダムの水面に沿って暫く平らな道が続きます。右側に駐車公園が見えてここにもトイレもありますが、この日は通過時刻が早すぎてシャッターが閉まっておりました。恐らく9時頃にならないと開かないでしょう。この時間帯(7時半頃)の交通量はかなり少なく、稀に車と出会う程度でした。快適すぎて熊でも出ないかと心配になるほどです。でも心配はいりません。この道はもう少しすると通行量が増えてきますから。

ダムと分かれると道は徐々に上り調子となり、やがて傾斜9%の標識が出るとつづれ織りの登り道が始まります。登りとしてはまずまずと行ったところ。やがて遥か前方に桟道の橋が見えてきます。この橋のむこうが峠ですのであそこまで上れば良いのかと目標が見えて気を取り直します。この辺で腹ごしらえをして後半に備えるのが良いでしょう。じりじりと高度を稼いでで行くと、やがて沢を巻くように右にカーブし、先ほど見えた桟道の橋の上に出ます。遥か下に朝里の海が見えるはずです。もう少しでトンネルとなり朝里峠はこれで終わりです。トンネルを抜けて少ししたところに林道の分岐があり、ゲートになっていて丁度広場のようになっていて休憩するにはもってこいです。

一気の下りが始まります。ほどよい下りです。ブレーキがほとんど必要ではなく、40km/hr位の速度が気持ちよくキープできるでしょう。札幌国際スキー場を過ぎ、さらに下りは続きます。右側にヘルベチアヒュッテがあるのですが、道からは見えませんので入り口を知っていないと到達できません。このヒュッテの説明はネットで検索して頂ければ分かりますが、北大が管理している山小屋で、かつては朝里だけのスキーの拠点として活用されたものです。国際スキー場ができた現在では存在意義は薄れたのですが、建物は中々風格のあるものです。道は更に下って、左に春香山の林道入り口を見て進み、更に小樽内川本流が見えてくると傾斜が緩やかとなって、やがて札幌湖が見えてきます。札幌の水源の一つとして作られた最も新しいダム湖で、人造湖の常で余り美しいとは言えませんが、湖越しに見える定山渓天狗岳の威容は絵になるものです。ダム湖岸にはいくつかの駐車帯がもうけられており、ダムに近い方の休憩所が大きくてベンチなどももうけられております。

ダム湖岸を走りきると最後はダム自体の上を抜け、ダムサイトからダム下へ一気に走り下りますと程なく定山渓の入り口に至ります。右に曲がれば定山渓の温泉街ですが、今日は用事がないのでそのまま直進です。やがて中山峠からの国道と合流し、緩やかな下り基調の道を藤野、石山とたどって札幌市街へ戻ることが出来ます。

早朝に札幌を出れば午前中の内には一周して札幌市内に戻ることが可能でしょう。距離は出発する場所に依りますが、90から100km程度です。

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